WordPressのPHPをバージョンアップする方法

WordPressで使用しているサーバーのPHPを、バージョンアップする手順の備忘録です。

WordPressが正常に動作するためには、サーバーに適切なバージョンのPHPがインストールされている必要があります。

使用しているPHPのバージョンが古い場合、ダッシュボードにも警告が表示されます。

表示の高速化やセキュリティ向上の点からも、推奨されるPHPへバージョンアップを行います。

使用中のPHPのバージョンは、管理画面の「ツール」>「サイトヘルス」から確認できます。

情報タブ内のサーバー情報にPHPのバージョンが記載されています。

PHPのバージョンアップは、テスト環境で動作の不具合を確認した上でバックアップをとってから、使用しているレンタルサーバーの管理画面で実施します。

テスト環境を用意する

はじめに、ステージングサイトと呼ばれるテスト環境を用意して本番環境のWordPressサイトを複製します。

テスト環境のステージングサイトでPHPのバージョンアップを行い、問題がなければ本番環境でも実施します。

ステージングサイトは、以下の3つの方法で用意することができます。

  • サーバーサービスのステージング機能を利用する
  • WordPressのプラグインを使って作成する
  • ローカル環境に自作する

サーバーサービスのステージング機能を利用する

利用しているサーバーサービスにステージング機能が用意されている場合は、WordPressのステージングサイト(テストサイト)を比較的容易に作成することができます。

国内の人気のレンタルサーバーの多くもステージング機能を提供しています。

さくらインターネットのステージング機能でテスト環境を構築する方法は、こちらの記事でもまとめています。

各サーバーの手順に従って、ステージングサイトを構築します。

WordPressのプラグインを使って作成する

ステージングサイトは、WordPressのプラグインを使って作成することもできます。

以下は、ステージングサイトの構築に用いられる有名なプラグインの一部です。

  • WP STAGING
  • WPvivid Backup& Migration
  • Backup Migration

サーバーのステージング機能を使用できない場合は、プラグインを使うことで少ない手順でテスト環境を構築できます。

ローカル環境に自作する

「Local」などの無料アプリを使用して、ローカル環境に直接ステージングサイトを自作することもできます。

しかし、手順が多く効率的ではないため、サーバーのステージング環境やプラグインを利用できない場合のみ実施します。

テスト環境で不具合がないか確認する

用意したステージングサイトで、使用中のテーマやプラグインが、PHPをバージョンアップしても正常に動作するか確認します。

PHPのバージョンを変更する

テスト環境でPHPのバージョンを変更しても、Webサイトが不具合なく表示されるか確認します。

例えば、さくらインターネットのステージングサイトでは、ステージングサーバーのMySQLやPHPのバージョンを変更して表示をテストできます。

本番環境で使用予定のPHPのバージョンで、サイトの表示や動作に不具合がないか確認します。

テーマやプラグインの互換性を確認する

WordPress本体や使用するテーマやプラグインがアップデートできる場合は、最新のバージョンに更新してPHPのバージョンに対応できるか確認します。

テーマは管理画面左メニューの「外観」>「テーマ」から最新版に更新できます。

プラグインは管理画面左メニューの「外観」>「テーマ」からバージョンアップできます。

使用中のプラグインに必須のPHPのバージョンは、詳細から確認できます。

更新するPHPのバージョンは、プラグインの必須条件を満たせるバージョンを選択します。

使用するテーマやプラグインが最新のPHPのバージョンに対応していない場合は、別のテーマやプラグインの使用を検討します。

テーマやプラグインを更新してサイトに不具合が発生した場合は、テスト環境で修正しておきます。

ステージングサイトでサイトが正常に表示できることを確認したら、本番環境のバージョンアップに進みます。

WordPressのバックアップ

本番環境のPHPをバージョンアップする前に、WordPressのバックアップをとっておきます。

利用しているサーバーサービスによっては、WordPressのバックアップ機能を使用できます。

例えば、エックスサーバーではWordPressなどのWebデータを7日間保持できる無料の自動バックアップ機能を提供しています。

自動バックアップ機能|エックスサーバー

WordPressプラグイン「BackWPup」を使用する場合も、比較的簡単にバックアップデータを取得できます。

BackWPup – WordPress バックアップ & 復元プラグイン

PHPをバージョンアップ

WordPressのバックアップが取れたら、本番環境のPHPをバージョンアップします。

使用しているサーバーサービスの指示に従い、PHPのバージョンを変更します。

PHPのバージョンアップが完了したら、必要に応じてWordPress本体や使用するテーマやプラグインもアップデートを行いサイトに不具合がないか確認します。

WordPressの動作を確認する

PHPをバージョンアップして、WordPressに不具合が発生していないか、以下の項目を確認します。

  • サイトが正常に表示されるか
  • WordPressにログインできるか
  • 記事の編集ができるか
  • プラグインが動作しているか(お問い合わせフォームなど)

画面が真っ白になったり、エラーが発生したりする場合は、PHPのバージョンを元に戻して修正します。

プラグインが原因の場合は、一度すべて無効化した状態で、PHPを再度バージョンアップしてプラグインを1つずつ有効化することで原因を突き止めます。

WordPressのPHPをバージョンアップすることで、表示スピードの高速化やセキュリティの強化が期待できますが、同時に不具合が発生する可能性もあるため更新作業は慎重に行います。

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